今年の「中秋の名月」は、9月29日(金)です。
「中秋の名月」とは、太陰太陽暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことを指します。
中秋の名月は「一年で最も美しい月」と言われています。
その理由としては、
- 月の高さが見上げるのにちょうどいいこと(季節によって高さが変わるため)
- 秋は空気が澄み渡り、月が鮮やかに見えること
などを挙げることができます。
満月の瞬間は18時58分で、夜に昇ってくる名月がちょうど満月ということになります。
2021年、2022年、2023年と3年連続で中秋の名月と満月の日付が一致しますが、
次に中秋の名月と満月の日付が一致するのは2030年9月12日と7年も先になります。
満月には英語圏で様々な呼び名があります。
1月は「ウルフムーン」、5月は「フラワームーン」などと月ごとに呼び方が変わります。
とうもろこしなどの作物を収穫する頃にちなんで、アメリカの先住民は、9月の満月を命名したと考えられています。
また、この季節になると日没が早まってくるので、陽が沈んでからも、月明かりを頼りに作物の収穫に励んでいました。
このことから、満月の別名として「ハーベストムーン」と名づけられ、親しまれていたようです。
中秋の名月にお供えする食べ物
中秋の名月にお供えする食べ物といえば、思い浮かぶのが月見団子ではないでしょうか?
月見団子をお供えするようになった理由は諸説あり、そのひとつが芋の形に似せたというもの。
秋に収穫したさつまいもや里芋をお供えしていたのが、しだいに米を使った団子に変化したと考えられています。
また、月見団子の形は地域によって違いがあります。
関東地方では白く丸い団子が一般的ですが、関西地方では俵型の餅にこしあんを巻くのが主流。
一説では、里芋に似せて作られているといわれています。
中秋の名月では秋に収穫時期を迎える芋類をお供えするのが一般的でした。
昔の主食は米よりも芋類だったため、里いもやさつまいもをお供えしていました。
中秋の名月を別名「芋名月(いもめいげつ)」と呼ぶのもその名残です。
収穫の感謝や翌年の豊作を祈願する意味がこめられています。
秋の実りをお供えするという意味から、ぶどうや梨、栗などをお供えします。
なかでも、ツルのあるぶどうをお供えすると、月とのつながりが強くなるとも考えられていました。
ほかにも、柿やりんごなど秋に旬を迎える果物が用いられます。
中秋の名月にふさわしい食べ物といえば、月見団子という方が多いのではないでしょうか。
ほかにも、芋類や果物など秋の味覚をお供えするのが、昔ながらの風習です。
お供えする食べ物に厳密な決まりはないので、手に入るものでOK。
夜空に浮かぶ月を眺めながら、おいしい料理を味わってみてくださいね。