桃の節句
3月3日はうれしいひな祭り。
ひな祭りとは・・・
女の子のすこやかな成長と健康を願う、3月3日の「桃の節句」。
旧暦の3月3日といえば、現在の3月上旬から4月中旬。
ちょうど桃の花が咲く春らんまんの季節なので、上巳(じょうし)の節句は「桃の節句」とも呼ばれています。
桃の木は、中国では病魔や厄災をよせつけない不老長寿の仙木とされ、節分にも桃の木の弓で鬼を追い払う儀式があったほど。桃はとても縁起のいい植物なのです。
ひな人形の種類
ひな人形には京都で作られる「京雛」と、関東で作られる「関東雛」があります。
【京雛(きょうびな)】
・左側(向かって右)に男雛、右側に女雛が座っている
・目が細めのおっとりした目鼻立ち
【関東雛(かんとうびな)】
・右側(向かって左)に男雛、左側に女雛が座っている
・はっきりめの目鼻立ち
ひな人形はいつからいつまで飾るの?
立春(2月3日ごろ)がひとつの目安。ちょうど1カ月間飾ることができます。
また、二十四節気の雨水(2月18日ごろ)に飾ると、良縁に恵まれるとも言われています。
水は命の象徴であり、豊穣や子孫繁栄につながるといいます。
どちらにしろ、遅くとも1週間前までには飾りましょう。
3月中旬までの天気のいい湿気の少ない日に片付けましょう。
また、啓蟄(けいちつ)3月5日頃の日に片付けるのがいいという言い伝えもあります。
ひな祭りが終わったらすぐ片付けないと!とよく言われますが、心配ご無用。
「きちんと片付けできるように」との願いを込めた言い伝えで、必ず3月4日に片付ける必要はありません。
ひな祭りの定番の食べ物は?
ひし餅は、赤(桃)・白・緑の3色の菱形のお餅が重なったもの。
色の意味には諸説ありますが、次のような意味が込められているといわれています。
・赤(桃):桃の花、魔除け
・白:雪、清浄
・緑:草や芽吹き、健康
赤(桃)、白、緑の3色で、雪の中から木々が芽吹き、桃の花が咲くという春の訪れも感じられますね。
ひな祭りの食べ物といえば、多くの人が「ひなあられ」をイメージするのではないでしょうか。
ピンク、白、緑のカラフルな色合いがかわいらしいお菓子。
ただかわいいだけではなく、それぞれの色に意味があるんです。
ピンク色は「生命」
白色は「雪の大地」
緑色は「新緑の芽吹き」
を表し、「自然のエネルギーを受けて、健康に育ちますように」という意味が込められているのだとか。
また、この3色に黄色も加わった4色のひなあられもあります。
4色のひなあられは春夏秋冬を表していて「一年を通して健康で過ごせますように」という願いが込められています。
ちらし寿司には
「長寿」を意味するエビ
「遠くまで見通せる」レンコン
「金銀財宝」を表す錦糸卵
といった縁起のよい具材がよく使われます。
見た目も華やかでお祝いの席にぴったりな一品であるため、ひな祭りの定番になったようです。
ひな祭りで食べられるお吸い物に、はまぐりが使われるのには理由があります。
二枚貝であるハマグリの貝殻は、もともと対になっている貝はぴったりと隙間なく合わさりますが、
別の貝殻をくっつけてもぴったりと合うことはありません。
このことから、仲のよい夫婦の象徴とされており、
「よい相手と結ばれ、その人と末永く幸せになりますように」という願いが込められているのです。
ひな祭りに「桜餅」を食べる理由はいくつか考えられますが、
子どもの日である端午の節句に柏餅を食べる習慣の対として、
ひな祭りには桜餅を食べるようになったようです。
ピンクと緑色の春らしい色合いが、3月という時期にぴったりですよね。
女の子の成長を願う伝統に思いを馳せて、今年のひな祭り、お楽しみくださいね!